膨大なデータから本質をつかむ|GoogleのAIが導く“意味ある数字”の見つけ方

「もっと簡単に説明して」
「結局、何が言いたいの?」
そんなふうに言われた経験はありませんか?
自分では数字をそろえて丁寧に説明しているのに、「よくわからない」と言われる。
自分では整理できているつもりなのに、「結局、何が言いたいの?」と返されてしまう。
——これは私が新卒の頃から、お客様や上司からも言われていたことで、よく壁にぶつかって悩んでいました。
数字そのものではなく、その“意味”を伝える力をつけるためにはどうしたら良いだろう…
たくさんの方とコミュニケーションを取ったり、本を読んだりして、私がたどり着いた結論は、
「具体と抽象を行き来する力」を鍛えることで、相手に意味を伝えることが出来る
ということです。
「具体」と「抽象」の距離感
「今日は雨が降っている」
これは、誰でもわかる“具体的な事実”です。
一方で、「今日はどんよりしていて気分が上がらない」
これは少し“抽象的な感覚”ですよね。
仕事においても、
- 数値や現象をそのまま伝える → 具体
- それを意味づけし、パターンを捉え、次のアクションに落とし込む → 抽象
このように、情報を“意味ある形”に整理するスキルが求められます。
言い換えれば、「具体と抽象を自在に行き来できる人」は、チームの中で信頼され、意思決定に関わる場面でも力を発揮するのです。
数字に意味を与える力=抽象化
- 売上:100万円
- クリック数:300回
- CV率:2.3%
どれも具体的な数字ですが、それだけでは何も判断できません。
そこで必要なのが、「数字に意味を与える力=抽象化」です。
たとえば、
- 売上が伸びたのはなぜか?(キャンペーン?ターゲットの変化?)
- どの層が反応している?(20代女性?モバイルユーザー?)
- 次にすべきことは何か?(さらに広告をかける?UX改善?)
このように、データの背景を読み解き、次の一手につなげるためには“意味”が必要です。
実はこの力は、GoogleのAI技術を使ったデータ分析を通じて、誰でも実践できるようになってきています。
Lookerで実現する「Dashboard Summarization」
Google CloudのLookerは、膨大なデータをビジュアルに整理・可視化するためのBIツールです。
その中でも特に便利なのが、「Dashboard summarization」の機能です。
Looker内で各グラフや表の内容を自動的に要約し、次のアクションにつなげるための洞察を提供してくれます。
↑一番右側にあるのがDashboard Summarizationです。
画像のように、ダッシュボードに組み込むことが出来ます。
↑要約の一部です。
グラフの説明、要約から次へのステップまで、生成AIがグラフを確認した上で回答してくれます。
※ダッシュボードの具体的な説明については、以下の記事に詳しく掲載しています
VAIS:C効果をLookerで可視化!ECサイト 生成AI導入改善ダッシュボード開発 – Sight-R(サイタル)
そして何より、「抽象化のきっかけをくれる」のが、このダッシュボードの強みです。
- Aという数字が大きく伸びている → それはBという背景があるのでは?
- この数字の停滞は、Cの要素がボトルネックかも?
このように、Lookerは“数字”を“意味”に変えるヒントを与えてくれるツールなのです。
仕事が動き出す「具体→抽象→具体」のサイクル
ビジネスで成果を出す人ほど、このサイクルを自然に回しています。
- 具体的なデータで現状を把握する
例:今月の売上は先月比+5% - 背景を分析して抽象化する
例:若年層ユーザーが新機能に反応している - 施策に落とし込み、再び具体的な行動へつなげる
例:SNS広告のクリエイティブを若年層向けに変更
Lookerを使えば、この一連の流れをダッシュボード上で完結できます。
数字に振り回されるのではなく、数字を使って意思決定するサイクルがチームに根付いていくのです。
最後に:数字を“読む”ではなく“活かす”へ
データは、あくまでも「素材」です。
そこに意味を与え、価値ある情報に変えるのは、私たち人間の仕事です。
そのために必要なのが、「具体と抽象を行き来する力」
そして、それを支えるツールとしてのLookerの存在です。
数字の海で迷わないために。
データの波にのまれるのではなく、自分たちの意思で乗りこなすために。
Lookerという“羅針盤”を活用して、データをビジネスの力に変えてみてください。
まずは一歩、始めてみませんか?
「実際の画面を見てみたい」
「自分たちのデータで試せるの?」
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そんな疑問をお持ちの方へ、導入の流れや事例を詳しくご案内しています。
ほんの小さな一歩からでも、データの見え方と意思決定のスピードは大きく変わります。
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